北欧家具が人気なのはなぜ?
- 2014.07.13
- 家具・雑貨など制作物 日記
某インテリア誌の8月号は北欧インテリアの特集が組まれています。
一応、北欧家具とはスウェーデン・ノルウェー・デンマーク・フィンランドあたりで生まれた家具。
少し前までは一時的なブームだと思われていた北欧家具ですが、
いまだ根強い人気があるのはなぜなのかを自分なりに思うことろを
僭越ながら書いてみたいと思います。
結論から言うと、日本のインテリア事情に合っているから、です。
日本の明治以前、
欧米文化の流入が少なかった時代の生活事情を探ってみると見えてくるものがあります。
日本は畳文化・座敷文化、屋内に入る時には履物を脱ぐ文化を持つ国。
だから屋外との境界線をはっきりと設けているので床に座ることができる。
靴のまま家に入ることの多い欧米文化では、
例えば、ひょっとすると外でう◯こを踏んでしまっている可能性を考慮するとします。となると直接床には座り難い、
そうです、イスの必要性が出てくるわけです。(それだけが理由ではありませんが)
座敷文化の日本ではそんな心配は無用、
座るどころかごろんと寝転んだりでんぐり返したり、
かつての日本には家の中にイスを置く発想自体生まれなかったのではないか?
と想像することができます。
そういうこともあって、必要最小限の質素でシンプルな生活をするのが好まれていた、というか自ずとなる。
そのような部分に日本特有の美的感覚のようなものが形成されてきたのです。
質実剛健、庶民の感覚ですね。
よって、イスが無いのは当然のこと、
家の中の”もの”自体が少ないので家具と呼べるような物はほとんど置かれていないのが
一般的な庶民の暮らしだったのです。
明治以降、欧米文化が入ってきて家具なしでは生活の組み立てが難しくなった現代ですが、
元来の日本人の気質からすれば
シンプルでミニマリズムあふれる北欧のデザインが合っていて、好まれるのだと思います。
北欧の人々は気候や地理的な要因で家にいる時間が長いので、
飽きのこないもの・自然素材を取り入れたものを作り
居心地の良い家具を追求してきたデザインなのでしょう。
と、もっともらしい話を述べてみましたが、
HYTNOSもそのような考えに基づいてデザインしています。
と、最終的に言いたかったのでした。
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